NAMDで計算したトラジェクトリを解析する場合はVMDを使用することが出来る。また、tcl言語を用いて解析用のスクリプトを作成し、VMDやtkコンソールで実行することが出来る。しかし、どちらもVMDという巨大なプログラムを起動させなくてはならず多少不便である。また、解析用のスクリプトを作成することも車輪の再発明になりかねない。このような需要に応える方法としてAmber toolsを使用することが挙げられる。特にcpptrajはDCDトラジェクトリファイルを読み込むことが可能である。本頁ではcpptrajの大まかな使用方法について解説を行う。

基本的には以下のようにヒアドキュメントを使用した読み込みをおこなっていく。

#!/bin/sh

source /amber18/amber.sh
#パスを通す

cpptraj << EOF
parm ../common/bpti_wb_ions.psf
trajin ./bpti.dcd

autoimage anchor :1-58 origin

hbond All out ./hbvtime.dat solventdonor :TIP3 solventacceptor :TIP3@OH2 avgout ./UU.avg.dat solvout ./UV.avg.dat bridgeout ./bridge.avg.dat
EOF

#ヒアドキュメントでcpptrajに設定を送る
#parmでpsfファイルを読み込む。このpsfファイルからはパラメータのデータが読み込まれる。
#trajinでdcdトラジェクトリファイルを読み込む。
#上記は水素結合の判定用のスクリプトである。他の命令を使用したい場合はhbondから始まる文をそっくりそのまま変更すると良い。

VMDでタンパク質シミュレーションの動画を記録する際に原子の自由回転やドリフトを止めて記録したい場合には以下のスクリプトを実行して新しいトラジェクトリファイルを生成して、それを読み込ませれば良い。rms firstを使用すると全ての残基がrms fittingされるため、自由回転やドリフトを止めてタンパク質分子を正面に据えることが可能となる。

#!/bin/sh

source /amber18/amber.sh

cpptraj<<EOF
parm ../common/bpti_wb_ions.psf
trajin ./bpti.dcd

autoimage anchor :1-58 origin
rms first
trajout bpti_front.pdb
EOF

cpptrajで使用可能なコマンドについては適宜追記していく。また、mdtrajなどのツールについても紹介していく。