NAMDのインストールでインストールしたNAMDは、以下のように命名されたディレクトリに存在する。

NAMD_バージョン名_Source/NAMD_バージョン名_アーキテクチャ名/

ディレクトリ構成は以下である。

  1. namd2
  2. charmrun
  3. flipbinpdb
  4. flipdcd
  5. sortreplicas
  6. psfgen
  7. lib

分子動力学を行うプログラムはnamd2と呼ばれるものである。各プログラムの使用方法を以下で簡易的に解説する。

1. namd2

分子動力学を実行するプログラムである。作成した設定ファイルをこのプログラムが読み込むことで分子動力学が実行される。例えば、test.conf内に書かれた設定を用いて100コア数の並列で分子動力学計算を実行したい場合、並列計算プログラムcharmrunを用いて以下のようなコマンドで実行する。

charmrun +p100 namd2 test.conf > test.log

尚、test.confには、アンサンブルの種類や初期構造などの設定、出力先の設定などが記述される。


2. charmrun

Charmによってコンパイルされたcharm++プログラムを実行するコマンドであり、以下のように+pオプションで並列コア数を指定して実行する。例では、100コア並列でnamd2を実行する場合を示した。

charmrun +p100 namd2 test.conf > test.log


3. flipbinpdb

flipbinpdbはバイナリ形式のpdbのエンディアン(バイト順)の反転をするコマンドである。flipbinpdbの使用方法は以下の通りである。

flipbinpdb ファイル名


4. flipdcd

flipdcdはDCDトラジェクトリファイルのエンディアンの変換を行うコマンドである。flipdcdの使用方法は以下の通りである。

flipdcd ファイル名


5. sortreplicas

sortreplicasはレプリカ交換分子動力学法の結果を、各温度毎に並び替えるコマンドである。sortreplicasの使用方法は以下の通りである。

sortreplicas <job_output_root> <num_replicas> <runs_per_frame> [final_step]

# オプションの解説
# <job_output_root>  レプリカ交換分子動力学の結果が格納されたファイル
# <num_replicas>     レプリカ数
# <runs_per_frame>   交換回数に対するトラジェクトリファイルへの書き込み頻度

レプリカ交換分子動力学法の詳細はReplica exchange molecular dynamicsを参照されたい。


6. psfgen

分子動力学計算に使用するpsfファイルを作成するコマンドである。psfファイルは、タンパク質構造ファイルとも呼ばれ、ある力場を系に適用するために必要なすべての原子固有の情報を持っている。psfファイルはpdbファイルとtopologyファイルを用いて作成される。psfgenに関しては、VMDのプラグインから使用することが多く、psfファイルは計算に必要なファイルのひとつであるため、別途記事を立てて解説を行う。


7. libディレクトリ

レプリカ交換分子動力学等を実装したtclスクリプトファイルを持つディレクトリである。NAMD2.13からはrest2という名称で、Replica exchange solute temperingを実装したスクリプトが追加された。


参考文献
http://www.ks.uiuc.edu/Research/namd/