前回の結果、入力ファイルが作成された。
最終目的はシステムの熱力学量や構造のサンプリングであるのだが、入力ファイルが出来上がった段階ではそのいわゆる「本計算」を行うことは出来ない。何故なら、作成した初期構造は原子同士の距離が近すぎる部分が存在することをはじめとした理由により不自然に高いエネルギー状態であることが多いためである。このような状態を解消するためにエネルギー最小化計算を行う。

初期のタンパク質の構造から大きく変化させたくないという場合は、例えばCα原子などを固定して行う方法を取る場合がある。拘束や固定については、後の記事で紹介することにし、今回は主鎖の固定を行わずにエネルギー最小化計算を行う。

主にNAMDのエネルギー最小化計算はminimizeオプションを設定ファイルから読み込むことで行われる。このminimizeによって呼び出されるエネルギー最小化アルゴリズムは共役勾配法である。

エネルギー最小化も次回に紹介する昇温シミュレーションも本計算を行う前の準備であるため、ここでは一つのスクリプトで実行する方針を取る。

次回の昇温シミュレーションで、エネルギー最小化と昇温シミュレーションを行うスクリプトを実行する。